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白髪は黒ごまを食べ続けると黒くなるのか?ならないのか?

 

親戚の集まりなどで「私もトシみたいで、白髪が出てきちゃって…」と話すと、かなりの確率で「黒い食べ物を食べるといいらしいわよ!黒ゴマとか」と言われます。

 

昔から黒い食べ物を食べると白髪が黒くなるなどと言われることがありますが、本当なのでしょうか。

 

黒ゴマを食べても白髪は黒くならない

 

大変残念ですが、白髪の仕組みを考えると、黒ゴマを食べても白髪が黒くなるとは考えにくいです。

 

白髪の仕組みから今生えている髪は黒くならない

髪の毛は、髪の根元にある毛母細胞が分裂してできています。分裂の過程でメラニン色素が混じり、黒い髪の毛になっているのです。

 

このメラニン色素がなんらかの原因で作られにくくなると、髪の毛は本来の白色のまま伸びることになります。これが、白髪のできる仕組みです。

 

髪の毛として見えている部分は、分裂した後の死んだ細胞。そのため、すでに生えている白髪は染めない限り黒くなりません。

 

これから生える白髪が黒ゴマで改善するかはなんともいえない

すでに生えている白髪が黒くならないなら、これから伸びてくる白髪は黒くなるのでしょうか。

 

白髪になるのは、その毛根にあるメラニン色素を作る細胞の働きが衰えたり、細胞が死んでしまうことが原因です。メラニン色素を作る細胞が衰える原因は、以下が考えられます。

 

  1. 年齢を重ねること
  2. 遺伝的な要素
  3. そのほかの原因(栄養バランスの乱れ、非常に強いストレスなど)

 

白髪が栄養バランスの乱れによるもので、その栄養バランスが黒ゴマで整うなら黒ゴマを食べることで白髪が改善するかもしれません。

 

しかし、そのほかの要因で白髪ができている場合は、黒ゴマを食べるだけで白髪が改善するとは考えにくいでしょう。

 

また、ゴマは栄養豊富な食材ですが、半分以上は脂質、つまり油です。カロリーも高いので、あまり多くとるのはおすすめできません。

 

食べ物で白髪対策できるのか?

 

食事だけで白髪対策をするのは難しいかもしれませんが、食事の栄養バランスを整えるのは白髪対策におすすめです。

 

食べ物による白髪対策は、黒ゴマなど特定の食材に偏らずバランスよくさまざまな食材をとることです。メラニン色素をつくるためには、アミノ酸の一種であるチロシンが必要になります。

 

チロシンは大豆やチーズなどに多く含まれるため、普段あまりとらない人は少し意識して大豆製品やチーズなどをとりましょう。

 

また、亜鉛などのミネラルもメラニン色素の生成に関係します。亜鉛は、牡蠣や牛肉などに多く含まれているので、こちらも少し意識的に食べるのもよいでしょう。

 

栄養バランスを整えることは、お肌や女性ホルモンのバランスを整えることにもつながります。白髪も気になりますが、よりすこやかな毎日を目指すためにも食べ物の栄養バランスは意識しましょう。

 

おすすめの白髪対策方法

 

食事だけで白髪対策をするのは無理がありますが、生活習慣の中でできる白髪対策もあります。

 

頭皮の紫外線対策をする

 

紫外線対策と言うと、日焼け止めを塗ったり日傘をさしたりして肌を焼かないようにすること、というイメージかもしれません。しかし、頭皮も肌なので紫外線対策が必要です。

 

紫外線は肌に限らず、細胞にダメージを与えるもの。そのダメージが蓄積され、メラニン色素を作る細胞の働きの衰えにつながる場合があるため、頭皮や髪の毛も紫外線から守るのが白髪予防につながると考えられるのです。

 

頭皮や髪の毛を紫外線から守るには、日傘や帽子が効果的です。外出するときは紫外線カット率99%以上の日傘や、黒っぽい色の帽子を活用しましょう。なお、紫外線は強さの差があるものの、1年中地上に降り注いでいるので、真夏以外も紫外線対策することをおすすめします。

 

良質な睡眠をとる

 

睡眠不足はお肌の大敵と言いますが、髪にとっても大敵です。

 

睡眠中に分泌されることで有名な成長ホルモンには、タンパク質の合成を促進して日中に細胞が受けたダメージを回復するはたらきがあります。

 

メラニン色素もタンパク質なので、睡眠不足が影響する可能性があるのです。

 

昔は「夜10時から午前2時はお肌のゴールデンタイム」などと言われていましたが、近年の研究では時間帯は関係ないことがわかってきました。

 

むしろ今では、寝入ってからしばらくの間、深く眠れる環境を整えることが大切といわれています。

 

人間は睡眠中、深い睡眠(ノンレム睡眠)と浅い睡眠(レム睡眠)をくりかえしていますが、成長ホルモンが分泌されるのはノンレム睡眠のときだといわれています。

 

特に、眠ってから最初のノンレム睡眠のときに成長ホルモンが多く分泌されるため、質のよい睡眠をとることが大切なのです。

 

ぐっすりと眠るためには、寝室を暗くすること、寝具を快適な状態に調整すること、就寝前にお酒やカフェイン入りのドリンクを飲まないことなどに気をつけるとよいでしょう。

 

アルコールやカフェインには利尿作用があるため、トイレに行きたくなって起きてしまいます。

 

ストレス解消する

 

白髪の改善に限らず、ストレスはためこまないことが大切です。

 

ストレスはここまでに紹介した睡眠の質も落とすうえに、交感神経が活発に働き続けることで血管が収縮し、栄養が身体のすみずみまで届きにくくなります。

 

栄養が届きにくくなったり睡眠の質が悪くなったりすると、紫外線などによる細胞のダメージの修復も悪くなるため、食事や睡眠などに気をつけていても意味がなくなってしまいます。

 

ストレス解消方法は人によって異なりますが、速足のウォーキングやジョギングといった有酸素運動は、ストレス解消に効果的という研究結果が報告されています。

 

また、編み物や写経など、負荷が少なく集中できる趣味もおすすめです。

 

現代社会では、ストレスをなくすのは難しいでしょう。しかし、ストレスを受け流したり早めに発散したりすることはできます。自分に合ったストレス解消方法を見つけてくださいね。

 

まとめ

白髪に黒ゴマ、と昔から言われています。栄養補給と言う意味では黒ゴマを食べるのもいいかもしれませんが、黒ゴマを食べれば白髪が改善するというわけではありません。

 

白髪にはさまざまな要因がからんでいて「これをすれば白髪がすぐ改善する」という解決方法はありませんが、食事や睡眠、ストレス解消など、生活を全体的に整えればある程度の白髪対策になります。

 

また、紫外線によるダメージをへらすためにも日ごろから日傘や帽子を使い、あまり紫外線を頭皮や髪の毛に当てないようにしましょう。

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